ご相談いただいた会社について

業種:フロアマット製造
所在地: 兵庫県神戸市
年商:  20億
従業員数:86名

社長の悩み

「工場の中心にぽっかりとスペースができているのに、なぜかいつも狭い。」

工場内の中央エリアが仕掛品置き場として占有され、作業スペースが常に不足していた。仕掛品がどこにどれだけあるかも把握できておらず、「探す」「よける」「確認する」という非効率な動きが日常化していた。

改善の必要性は感じていたが、どこから手をつければよいかが見えていなかった。

弊社が目指した姿

工場内の中央スペースを本来の作業エリアとして取り戻しながら、つくりすぎのムダをなくし、必要な分だけ流れる生産の仕組みをつくることを目指した。

現場を見て、気づいたこと

中央スペースを仕掛品が占有していた原因は、各工程が後工程の状況に関係なく、作れるだけ作り続ける「つくりすぎのムダ」にあった。

生産指示が工程ごとにバラバラで、どの工程がどれだけ作るべきかが明確でなかった。その結果、余裕があるときに作り溜めが発生し、仕掛品が中央に積み上がっていた。

工夫したポイント

ポイントは、台車を生産管理の単位にすることだった。

「何個作る」ではなく「台車何台分作る」という単位で生産を管理することで、工程間の受け渡しが見える化され、つくりすぎが自然と抑制される仕組みをつくった。

実施した改善

改善①:管理板の導入

工程ごとの生産計画・実績・仕掛品量を管理板で見える化。「今どこで何が滞っているか」が一目でわかるようになり、工程間の調整がスムーズになった。

改善②:台車ルールの設定

工程間の仕掛品を台車単位で管理し、台車の上限数を設定。前工程は台車が上限になったら作業を止めるルールにより、つくりすぎが物理的に起きにくくなった。

改善③:段替え改善による小ロット化

段替え作業を改善し、小ロットでの生産切り替えが現実的になるよう整備。オーダーマット(受注生産品)への対応力が高まり、多品種少量生産の体制が整った。

改善効果

  • 仕掛品 60%削減
  • 工場中央スペースを作業エリアとして回復
  • 段替え改善により、小ロット・多品種対応力が向上
  • 製造分の改善貢献額 2,000万円

社長からいただいた声

業績回復してきたのはよかった。製造分のがんばりも2000万円あった。ジャストインタイムのものづくりは、わかっていたけど、取り組んでみて具体的な方法に取り組めたのはよかった。

この業界も原料は値上がるし、厳しい状況が続く。しかし、我々の得意とするオーダーマットに、ジャストインタイムの考えで小ロットに取り組めるから、付加価値はあがっていく。引き続き改善活動に取り組んでいきたい。