ご相談いただいた会社について
業種:食肉加工
所在地:愛知
年商: 10億未満
従業員数:10名
社長の悩み
「このままでは、量を追うだけで利益が出ない。」
OEM主体の食肉加工業として、受注に応じて生産を続けてきた。しかし、材料費・人件費の上昇が続く中、生産効率を上げなければ利益が出ない構造になっていた。
現場はパートの方々が中心。作業手順の説明が難しく、改善のアイデアを伝えても「理論ではわかるが、やり方がわからない」という状況が続いていた。
弊社が目指した姿
生産効率を上げながら、現場で働くパートの方々が「やりやすい」と感じる職場をつくることを目指した。
理論を伝えるだけでなく、実際に現場で実演しながら改善を進めることで、全員が変化を体感できるよう工夫した。
現場を見て、気づいたこと
現場を観察してわかったのは、作業の流れが人ごとにバラバラで、工程間に無駄な待ちと移動が発生しているという実態だった。
パートの方々が多い現場では、個々の作業ペースに差が生まれやすく、ある工程が詰まると全体が止まる。また、次に何をすべきかが明示されていないため、手が空いた時間が発生していた。

工夫したポイント
ポイントは、現場で実演することだった。
理論を言葉で説明するだけでは理解が進みにくい現場だったため、実際に作業台に立って手本を見せながら改善を進めた。「見て、やってみる」というサイクルが、現場の理解と定着を早めた。
実施した改善
改善①:サイクルタイムの設定と人員配置の見直し
必要生産数から1個あたりの作業時間(サイクルタイム)を算出し、それに合わせた人員配置を設計。「何人で何個作るか」が明確になり、過剰な人員配置や手待ちが解消された。省人2名を達成した。

改善②:作業手順の標準化と実演指導
作業手順を整理し、パートの方々が見てわかる形で標準化。口頭説明ではなく、実際に現場で実演しながら伝えることで、理解のスピードが上がった。改善後は「女性たちが働きやすくなった」という声が現場から上がった。
改善③:新商品シフトに向けた体制づくり
量を追う生産から脱却するため、付加価値の高い商品へのシフトを視野に入れた体制づくりを並行して進めた。生産効率の向上で生まれた余力を、新たな商品開発に振り向ける準備を整えた。テーマをチームで共有し、全員で向き合う文化の醸成につなげた。
改善効果
- 省人2名
- 手待ち・無駄な移動が減少し、作業効率が向上
- 現場のパートから「働きやすくなった」という声
- 付加価値商品へのシフトに向けた体制が整備
社長からいただいた声
パートの方々が多いので、理論を言ってもわかってもらえないことがあるけど、今回は実際に現場で実演してもらったので、理解が進んだ。何より女性たちが働きやすくなったと言っている。
量の取れる仕事は増えてきているので、今後はより選ばれる商品づくりに取り組んでいきたい。人は足りないのではなく、つくりだすもの。とても勉強になった。